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「失業保険の申請前にアルバイトしたい」気をつけるべき2つのこと

キャリア

「失業保険の申請前にアルバイトしたい」気をつけるべき2つのこと

失業保険の申請前(失業保険の認可が下りるまでの期間)にアルバイトしても問題ないのかどうかは、失業保険をこれから受給しようと考えている人にとっては気になるところです。実は、失業保険の受給期間内にアルバイトをした場合はハローワークに申告しないと不正になってしまいますが、失業保険の申請前のアルバイトであれば不正にはなりません。しかし、注意しないと失業保険の申請前のアルバイトが災いして失業保険で損をすることになってしまいます。


公開日:2022年12月17日

本記事の編集、監修、取材協力者等の情報

田口智之(合同会社リンクイノベーションCEO)

合同会社リンクイノベーションCEO(人材派遣業歴10年) 田口智之 某人材派遣会社での勤務歴10年。転職支援や人材派遣に携わる中で得た労務知識や、さまざまな労働問題に直面した経験、労働基準法に精通していることから、今回、本記事を監修しました。

ベストチョイス編集部

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失業保険申請前(失業保険の認可が下りるまでの期間)のアルバイトは不正にならない?

失業保険期間中のアルバイトは禁止ではないが、アルバイトをした旨をハローワークに報告しないと不正になってしまいます。 では、失業した日から失業保険申請前(失業保険の認可が下りるまでの期間)におこなったアルバイトについては、問題ないのでしょうか?
合同会社リンクイノベーションCEO(人材派遣業歴10年)

合同会社リンクイノベーションCEO(人材派遣業歴10年)

田口智之

結論から先にお話しすると、会社を退職して、失業保険の手続きをしに行くまでの期間中にアルバイトをするのは、不正ではありません
失業保険の申請前にアルバイトをすること自体に問題はないのです。

しかし、アルバイトをすることで失業保険の給付額が少なくなってしまったり、失業保険が受給される期間(所定給付日数)が削られるなどで損をするケースが多いので要注意です。
まず、失業保険の給付に関する決まり事について、下記2点を押さえておきましょう。
  1. 失業保険の給付額は、雇用保険の被保険者として受け取る直近6か月間の給与をもとに算出される
  2. 失業保険を受給できるのは、退職日の翌日から数えて最長1年間
このように、失業保険の受給には制約や決まり事があるため、これらをきちんと知った上で失業保険を利用しないと、申請前にアルバイトをしたことが災いして「失業給付金が意外と少なくてガッカリ」「失業給付金を満額受け取れなかった」という事態を招くことになってしまうのです。

では、上記の2点を踏まえた上で、具体的に何に気を付けなければいけないのかを後述していきたいと思います。
注意点については2点あります。

失業保険申請前のアルバイトの注意点
①雇用保険の加入対象にならない労働期間・時間をキープする

失業保険の申請前にアルバイトをするにあたって、注意しななればならない1つ目の点は、アルバイトをする際の労働期間・労働時間です。

先にもお話ししたように、失業保険の給付額は「雇用保険の被保険者」として受け取る直近6か月間の給与をもとに給付金額がはじき出されるのです。
失業保険の給付額は「雇用保険の被保険者」として受け取る直近6か月間の給与をもとに給付金額がはじき出される
具体的には、離職した日の直前6か月間に支払われた月給の合計を180で割った額の5~8割が、所定給付日数分だけ失業給付金として支給される形です。
ですから、ここからはわかりやすいように、大雑把な計算で説明しますが、例えば会社員のときに得ていた月給が30万だった場合は、30万×6ヶ月÷180=1万ですから、仮に5割で失業保険が支給される場合、失業給付金として1日あたり5,000円支給される形になります。

しかし、直近2か月間、雇用保険の被保険者として月給10万円分アルバイトをした場合、(30万×4ヶ月+10万×2ヶ月)÷180=7,777円となりますから、先ほどと同様に5割で失業保険が支給される場合、1日にあたり3,888円しかもらえない形になってしまうわけです。
この金額の差はバカにならないのではないでしょうか?
これまでのお話しは、あくまでも雇用保険の被保険者(加入者)としてアルバイトをした場合です。
つまり、雇用保険の加入対象外の範囲でアルバイトをするのであれば、失業給付金の額を減らさずに済むということになります。

雇用保険の加入対象になってしまうのは下記の条件を満たす場合です

雇用保険の加入対象になってしまうのは、下記の条件を満たす場合です。よく確認しておきましょう。
  1. 31日以上引き続き雇用されることが見込まれる者であること。具体的には、次のいずれかに該当する場合をいいます。
    • 期間の定めがなく雇用される場合
    • 雇用期間が31日以上である場合
    • 雇用契約に更新規定があり、31日未満での雇止めの明示がない場合
    • 雇用契約に更新規定はないが同様の雇用契約により雇用された労働者が31日以上雇用された実績がある場合

      ※当初の雇入時には31日以上雇用されることが見込まれない場合であってもその後、31日以上雇用されることが見込まれることとなった場合には、その時点から雇用保険が適用されます。

  2. 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
つまり、これまでのことをまとめると、失業保険の申請前にするアルバイトは、会社員のときの月給より多い月給が得られた場合に限り、失業保険の給付額が増やせるのでメリットがありますが、現実はなかなかそうはいかないと思います。

ですから、もし失業保険の申請前にアルバイトをするのであれば、雇用保険の加入対象にならない労働期間内・時間内でアルバイトをするとよいでしょう。
そうすれば、アルバイトをしたことによる失業給付額の減額を回避できるわけです。

失業保険申請前のアルバイトの注意点
②失業保険の受給期間を削らないようにせよ

失業保険の申請前にアルバイトをするにあたって、注意しななればならない2つ目の点は、失業保険を受給できる期間には限りがあるということです。
失業保険には“賞味期限”があるのです。
先にもお話ししたように、失業保険の受給が可能なのは、会社を退職した日の翌日から数えて1年以内という決まりがあります。

ということは、その1年の間に失業保険を受ける権利を行使しないと、いくら所定給付日数が残っていても、失業保険の給付は受けられなくなってしまうのです
(例外として、病気やケガのため働けない場合などに限り、失業保険の給付期間の延長が認められる救済措置もあります)

ですから、会社を退職した翌日から問答無用に失業保険の「リミット」がどんどんカウントダウンしていくので、アルバイトにかまけて失業保険を申請せずにいると、所定給付日数を消化しないまま失業保険が打ち切られてしまう–。つまり、失業給付金を満額受け取れなくなるという悲しい結果になりかねないのです。
失業保険の適用期間が迫る
また、場合によっては、アルバイトをすることで「職に就いている」と判断され、失業給付そのものすら受けられくなってしまう懸念もあります。
ですから、失業保険の申請前にアルバイトをするのであれば「損しない程度に」するのがおすすめです。

失業した日から失業保険の申請前(失業保険の認可が下りるまでの期間)にアルバイトをするのであれば、人材派遣会社を使え!

「失業保険の認可が下りるまでの期間中にアルバイトをしたい」という場合、働ける期間や収入の限度額を考えると、働き口はかなり限定的になります。日雇いか、あるいはそれに限りなく近い形の労働条件でないと無理でしょう。
合同会社リンクイノベーションCEO(人材派遣業歴10年)

合同会社リンクイノベーションCEO(人材派遣業歴10年)

田口智之

短期的なアルバイトは、条件が合わなかったり、倍率が高かったりして、なかなか見つからないものです。
求人雑誌や求人サイトで自力で情報収集し、手当たり次第応募していくのはとても大変ではないでしょうか?
そんな時におすすめなのが人材派遣会社を利用することです。

人材派遣会社であれば、多数の求人の中から、条件にマッチした求人を提示してもらえますので、効率よくスピーディーにアルバイトを探せます。しかも、無料で利用できるので使わない手はないでしょう。

おすすめのやり方は、自力で求人をリサーチしつつ、同時進行で人材派遣会社に仕事を探してもらうこと。人材派遣会社から紹介された仕事は、条件に合わなければ断ることもできるので、“ひとまず探してもらう”というスタンスでOKです。

まとめ

本記事で説明した通り、失業した日から失業保険の申請前(失業保険の認可が下りるまでの期間)にアルバイトをした場合、不正と判断されたり、ペナルティーが発生することはありません。ただ、アルバイトする期間や、期間中の所得額によっては、給付される金額が減額される可能性があります。
この点を計算に入れながら、損をしないように調整しつつ、上手にアルバイトをするのがおすすめです。
田口智之(合同会社リンクイノベーションCEO)

合同会社リンクイノベーション CEO 田口智之 本サイトの運営統括責任者。
これまでスーパーの水産部や学習教材の営業、仕出し弁当の営業、人材コーディネーター・キャリアアドバイザーなど、さまざまな職種を経験。2008年のリーマンショックを機に会社に依存するリスクを痛感し、2012年頃からWEBデザインやプログラミングを独学。会社員として働きながら個人事業主として開業し、自身の事業をスタートさせる。
その後、2017年に10年間勤めた会社を退職し、2018年2月にリンクイノベーションを設立。
現在はンターネットメディア事業、Webサイトの構築・運用、システム開発、各種コンテンツの企画制作を中心に精力的に活動している。

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公開日:2022年12月17日