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プロはこう見る!料理人に向いている人の7つの特徴とその理由
料理人は一般的に体力勝負でハードな職業。一人前になるためには強い意思が必要ですが、実は“センス”もかなり大きく影響します。料理人に向いている人・そうでない人がいるということです。本記事では現役のプロの料理人が、料理人に向いている人に共通する7つの特徴を解説。「料理人を目指したいけど、自分に適性があるのかわからない…。」そんな方にお読みいただきたい記事です。
公開日:2022年5月16日
本記事の編集、監修、取材協力者等の情報

株式会社FONZ 東蔵 料理長 関口祐市 調理師専門学校卒業後、ホテルニューオータニ東京をはじめ有名ホテルで修行を積み、現在は関東を中心に全国で51店舗を展開する人気和食店で料理長として活躍中。

ベストチョイス編集部 ライフステージにおいて確かな情報を必要としている方たちに向けて、実用的で役立つ情報を発信するデジタルメディア・プロジェクト。さまざまな分野で専門家の意見を伺いながら、読者がより豊かなライフを送るためのヒントをお届けします。
意外!?向き不向きがはっきり分かれる「料理人」という職業

©BEST choice
とはいえ、料理人として一人前になるには食材の知識や技術の習得はもちろんのこと、自己管理能力や部下のマネジメント力などが求められます。
「料理人」という職業に就くこと自体は比較的簡単ですが、その反面、「思っていたのと違った」「自分には向かなかった」として、別業界へ転職していってしまう人も少なくないのです。
そこで今回は、和食料理人として20年以上のキャリアを持ち、そのキャリアの中で50人以上の部下をマネジメントしてきた関口祐市さんに、料理人に向いている人の気質や特徴について伺ってみました。
【プロはこう見る】料理人に向いている人の7つの特徴
料理人に向いている人の特徴はたくさんありますが、その中でも「これは!」というものに絞って7つピックアップします。食べることが好きな人
昔から「好きこそものの上手なれ」という言葉があります。これはすべての分野の仕事に言えることですが「好き」でなければ技術・能力は向上していきません。「好き」という感情は誰でも持てるものではないですから、ある意味「才能」と言えるでしょう。料理の世界でいえば“食べることが好き”ということに勝る才能はないのではないでしょうか。
その才能は、「どうしたらもっとおいしくなるだろう?」「どんな食材と食べ合わせたらもっとおいしくなるだろう?」と思考をめぐらせてくれて、創意工夫につなげていってくれます。
「食べること」への追求が根底にあるからこそ、没頭できる、もっとうまくなるために自然に努力できるという形になっていくので、それが結果として訓練の積み上げとなり、料理人としてスキルアップしていきます。
クレーマー気質な人
なぜ?と思うかもしれませんが、クレーマー気質な人は料理人に向いています。
クレーマーと聞くと、「性格が悪い」「人のせいにする人」「常識のない人」など、悪いイメージが先行しますが、裏を返せば「品質を厳しい目でチェックできる人」「売り手がどんな思いで商品やサービスを提供しているのかを見抜ける人」とも捉えることができます。
自分自身が品質や接客に厳しい目を持っているため、逆に自らが提供する立場になったときに、お客様視点で俯瞰して物事を見ることができるわけです。
結果として、料理の品質や接客にさまざま“気づき”が生まれ、改善をはかるキッカケになっていきます。
もちろん、単純に「クレーマーが料理人に向いている!」というわけではありません。その気質がお客さんに対して良い商品を提供しようという原動力になる場合もあるということです。
理不尽さを自分の糧に変えられる人
一般的な仕事と違い、料理人の仕事はとても厳しい。業界未経験で料理人の世界に飛び込むと、拘束時間の長さや作業量に対しての収入の低さ、そして職場内での上下関係の厳しさに驚くのではないかと思います。
飲食業は需要は高いですが、人気のない職種でどの企業も慢性的な人材不足です。ましてや少子高齢化のこの時代ですからなおさらです。
そのため、働き方改革が提唱されている現在でも、料理人の職場では、サービス残業を強いられたり、休日返上で出勤なんてことも多々あるのが実情です。
実は、私自身、条件の厳しさから他の職業をうらやましく思ったり、転職を考えたりすることもありました。

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理不尽なことで叱られたり、取引先やお客さんとトラブルになったり…。しかし、これらはすべて将来の自分の糧。そのようなマインドを持てる人は料理人に向いています。
コミュニケーション能力がある人
料理の仕事では、従業員同士のコミュニケーションも重要になってきます。お店をまわしていく上で、従業員同士(キッチンとホール分け隔てなく)の連携が取れていないと、料理を提供するまでに時間がかかってしまったり、提供する順序を間違えてしまったり、作業場が散らかって 生産性が悪くなったりしてしまうからです。
料理人の仕事はチームプレーなので、自分の意見や現在の状況をはっきり伝えられる、コミュニケーション能力の高い人は仕事をする上で有利です。
コミュニケーションを取ることで生産性が向上するのが料理の仕事ですから。
また、料理の仕事では、言うまでもなくお客さんとのコミュニケーションも欠かせません。
オープンキッチンやカウンターなどでは直接お客さんとコミュニケーションを取らなければなりません。
常連さんの顔や好きなお酒、苦手なものを把握しておく。次回来店してもらったときにメニューにないちょっとした物を提供する。こんなことも普段のコミュニケーションがあってこそ成し得ること。
料理だけではなく、スタッフの人柄でリピーターになってくれるケースは少なくありません。
キレイ好きな人
調理の仕事に携わるのであれば、もっとも気をつけるべきは食中毒。どんな老舗でもどんな人気店であっても、食中毒を出してしまうと一瞬で信用を失ってしまいます。
失われた信用を取り戻すには年単位の時間を要する場合もありますが、それはまだいいケースで、そのまま信用を取り戻せず廃業なんてことも多々あります。
そのようなわけで、普段から仕事をするときは衛生面に気を配らなくてはなりませんが、キレイ好きな人はまな板や調理器具、作業場や作業服の汚れに気づきやすく、自然に清潔さを保てるのです。
だから、キレイ好きな性格の人は料理人に向いています。
また、キレイ好きな性格の人はお客さんからも信頼されます。 カウンターやオープンキッチンなど、お客さんの目につく所で調理する場合、調理服が汚れていたり、まな板がちゃんと洗浄されてなかったり、 器を置く棚が汚かったりでは、お客さんもリピートしないでしょう。
キレイ好きはファンをたくさん増やすのです。
将来の目標がある人
先にも述べた通り、料理人という職業は労働条件や環境がとても厳しいです。その状況でステップアップしていくためには、強いモチベーションが必要になります。本記事の前半部分で料理人に向いている人の特徴として「食べることが好きな人」をあげました。
もちろん、「好き」という気持ちも仕事をする上でモチベーションになりますが、将来の目標が明確にある人はさらに強いモチベーションで仕事ができます。
例えば、将来自分のお店を持ちたい、日本料理の分野でナンバーワンになりたい、料理人として有名になってテレビに出たいなどなど。
将来の目標があると、達成するために自分から率先して仕事を覚えたいという気持ちになりますから上達が非常に早いのです。
私のお店にも将来の目標のために日々頑張っている後輩がいます。
彼は、毎日就業時間よりも前にきて大根つまを練習したり、自分の持ち場の仕事を早く終わらせて魚の捌き方を教えてもらったりと、積極的に仕事をした結果、稀に見ないスピードで技術を習得できました。
現時点で何のスキルがなくても、将来の目標がある人は、それだけで料理人に向いています。
こだわりやポリシーを貫ける人
信念やこだわりが強い人は料理人に向いています。飲食業界に足を踏み入れると、同じジャンルやコンセプトでお店を展開している同業者の多さに驚くと思います。
そのような環境下の中でライバル店に勝っていくためには、オリジナリティーや強みが絶対に必要です。
予約が取りづらい有名店でも、最初からオリジナリティーや強みがあったわけではありません。
軌道に乗るまでの間、数々の失敗や改善を繰り返し、オリジナリティーや強みを磨き、その工程を経て現在の立場を築いてきたのです。例えば、器や盛り付けで個性を出したり、和に洋の要素を取り入れたり、お酒の組み合わせを工夫したり…。
失敗と改善の繰り替えしの工程を何度も繰り返してきたわけです。
成長するために必要な失敗や改善を何度も繰り返し実践するには、相当の信念やこだわりが必要です。頑固でなくてはできないのです。
まとめ
本記事では、これから料理人を目指そうと考えている方、調理の仕事に興味がある方に向けて、プロの料理人が考える「料理人に向いている人物像」を紹介しました。料理人の仕事はとても厳しいですが、その一方でやりがいや楽しさ、他の業界では得られない学びを得ることができます。
この記事をお読みになり、当てはまっている項目が3つ以上あった方、チャレンジしてみてはどうしょうか?
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公開日:2022年5月16日